2020年によく聞いたアルバムの候補まちがい無し。
実際は2019年の11月20日発売なんだけど、私が聴いたのは1月だし、こんな良いアルバムのこと触れずに終われるかいな。
KIRINJI|cherish
もともと兄弟によるユニットだったのが、弟が脱退して兄の堀込高樹氏が率いる6人編成バンド「KIRINJI」となって最初のアルバムが「11」でした。
「11」は、とても好きなアルバムで今もよく聴ききますし、続く「ネオ」、そして5人編成となってのアルバム「愛をあるだけ、すべて」も素晴らしい作品なんです。
だけど、この「cherish」は、これらの作品群を突き抜けた感があってサウンドの味わいの熟成度合いが半端ない。あまりこういう表現はしたくないけど、Steely Danの「aja」や「Gaucho」のような位置づけのアルバムだと感じています。
アルバム冒頭の「「あの娘は誰?」とか言わせたい」のイントロが流れた瞬間から周りの景色がうっすらと変わって見えるほどの、静かなんだけど大きなインパクトが感じられます。
2曲目の「killer tune kills me」は、甘い女性ボーカルが印象的なメロウなナンバー。韓国語のラップもいいフックになっています。
そして3曲目の「雑務」が・・・。こういうの好きだなぁ。”雑務”を連呼してますが、みごとに音楽してます。
6曲目の「善人の反省」も歌詞がおもしろい!
ラストは、ジャジーなブラコンっぽいサウンドで、ジョージ・ベンソンを思い出したりして。で、曲はフェードアウトで終わらず未練がましくなくていいですね。