ラヴェルの弦楽四重奏曲はさわやかな草原の香り

クラシックというと、なんだか退屈そう、曲が長い、よく知らないなど、積極的に聞くことを敬遠してしまう人が多いかもしれません。そんなクラシックでも、比較的に聞きやすくて楽しめる曲を独断で紹介していきたいと思います。

ラヴェル|弦楽四重奏曲 第二楽章

ラヴェルといえば、あの同じメロディが延々と繰り返される「ボレロ」や、泣けるクラシックの名曲で紹介した「亡き王女のためのパヴァーヌ」が有名ですね。

今回紹介する弦楽四重奏曲は、ラヴェルが発表した唯一の弦楽四重奏曲です。同年代にドビュッシーも弦楽四重奏曲を書いています。同じフランスの作曲家ということもあってCDにはセットで収録されていることが多いです。

さて、この曲は4つの楽章に分かれていて全部聴くのに30分ぐらいかかります。その中でも私のおすすめは第二楽章です。これなら7分弱、それでも長いって? まあ、聴いてみてください。ラヴェルの音のマジックに聞き惚れてあっという間に終わってしまいますよ。

クラシックで困るのが、同じ曲を多くのオーケストラや指揮者、グループが演奏していてCDもたくさんあるので、どれを選べばいいのか迷うということ。

アルバン・ベルク四重奏団

私が最初にこの曲を聞いたのは、アルバン・ベルク四重奏団が演奏したものでした。

当然ほかのグループも演奏しているのですが、この演奏で十分満足してしまったので、他はほとんど聞いていません。結構あっさりと演奏している気がするのですが、それがこの曲には良いと思っています。音色や響きの具合もいい感じです。

この第二楽章を聴くと、いつもさわやかな草原がイメージされます。そんな素敵な曲です。