ヒロシマ HIROSHIMA

私の所有するアルバムからランダム再生で選ばれた音楽を紹介するコーナーです。ということで、本来はランダムで選ぶのですが今回は意図的にチョイスしました。

タワレコ限定コンピ『REDISCOVERING FUSION! – WARNER MUSIC COLLECTION』が発売されたので収録曲を眺めているとHIROSHIMAの曲があったのですね。それで、そう言えばまだ紹介してなかったことに気づいて。

あまり知られてないけど良い曲がいっぱいあるんですよ!

だけどフュージョン? AOR? シティポップ?

HIROSHIMA | 1979

HIROSHIMAのファーストアルバムです。ダン・クラモトを中心に日系三世のメンバーが集まりロスアンゼルスで活動を始めたバンドです。

琴や太鼓などの和楽器と西洋楽器のブレンドと聞くと和洋折衷でキワモノ的な感じを想像しますが違和感なく溶け込んですんなり耳に入って来るって、なに気に凄いことではないかと思っています。

彼らの曲を初めて聞いたのは当時NHK-FMで23時から放送していた番組「クロスオーバーイレブン」だったと記憶しています。

このファーストアルバム収録の「Da-Da」と「Kokoro」が印象に残ってアルバムを買ったのでした。ファーストアルバムの粗さも感じますが聴き心地の良さが最高です。

和楽器を全面に出したアレンジの「Lion Dance」で幕開けです。

2曲目の「Roomful of Mirrors」はとろけるようなコーラスが気持ちいいですね。琴の音が完全に溶け込んで一体となっています。

その後「Kokoro」「Long Time Love」と至福の時間が流れていきアルバムのA面は終了。

B面は「Da-Da」で始まります。これギターのダダッ・ダダッが印象的なので曲名がこうなったと思われます。甘い女性ボーカルもいいです。

アルバムラスト「Taiko Song」は如何にもフュージョン的なインスト曲で終わります。

ファーストアルバムもメロディ際立ついい曲揃いなのですが、ややまとまりに欠ける印象でした。 その後もいくつかアルバムを出しているのですが、あまりピンとくるものが無く数年が経過したところに、来ましたよ!

Go

5枚目のアルバムなので「go」です。NHKもびっくりのダジャレです。がしかし、中身は最高。 ファーストに比べ高揚感のある楽曲が多く聴いていて楽しくなってきます。

そして、なんといってもリードボーカルのバーバラ・ロングの声がたまらんです。

3曲目の「311」いいっすねぇ。楽しそうに歌っている姿が目に浮かぶようです。そんでもって、メロディが最高!! いま流行りのシティポップの範疇にも入ると思うので、誰かカバーしないですかねぇ。

6曲目の「Even Then」も泣きのメロディがたまらん。最初のサビは途中で終わってしまい焦らされるのですが、次のサビではフルに聴けて、といった部分もいいです。

ボーカル曲の間に挟まれるインスト曲もつき抜けた感があって気持ちいいですが、私にとってはバーバラ・ロングのボーカルを聴くべきアルバムと言えそうです。

East

でもって、 6枚目のアルバム「East」です。「Go」の延長線上にある作風。とはいえ、さらに熟成させた感じに仕上がっています。

女性ボーカルは、バーバラ・ロングに変わってマーガレット・ササキ・テイラーとなりましたが、素直な歌いっぷりに癒されます。特に3曲目の「Tabo」は名曲だと思います。

8曲目の「Come to Me」は万人に受け入れられる良曲だと思います。AppleMusicでも★ついてますしね。曲後半の伸びやかなボーカルが気持ちいい。

ラストは「Thousand Cranes」。千羽鶴ですね。波のように寄せては返す感じで感情が揺さぶられる曲です。

HIROSHIMAは、この「Go」と「East」が私の中ではベスト。ファーストは別に置いときたいアルバムという感じ。

2021年にもアルバムをリリースしていて継続して活動されているのは本当に凄いことだと思います。