坂本龍一|async

遅まきながら全曲を聴いた。なんだかんだ言ってもやはり紹介せざるを得ないアルバム。

坂本龍一|async

8年ぶりのオリジナルアルバム。そうか、もう8年も経つんだという感じ。

amazonのレビューを見るとまさに賛否両論ですね。

私は、ずばり好きです。

「async」とは非同期という意味で、このアルバムの楽曲も微妙に音がズレていくのですが、それが不思議と心地いいです。波だった水面に太陽の光がキラキラと反射する様子や複数の風鈴の音色が重なり合うような自然の揺らぎを感じることができます。

気が付くといつの間にか最後の曲が静かに終わっていく、何か強烈に主張するという音楽ではないですし、当然ながら踊れません。

ですが、不思議なグルーブ感が存在します。

3曲目のsolariは、一聴するとバッハのような天上の音楽なのですが、それだけで終わらない心地の良い「引っかかり」がある名曲だと思います。


アンビエントなサウンドということで、細野晴臣が手掛けた「源氏物語」のサントラのことを思い出しました。似て非なるものではありますが。